passyoo(パッショ)の日記

不安、うつ、抗うつ剤を克服した経験をつづったサイトです

不安に耐える力は、単なる”技術”である(抗うつ剤なしに不安を解消する方法13ー2)


「自分はこうである」という思い込みから、人間は出来ている。

 

スタンフォード監獄実験というものをご存じだろうか?

 


1971年にスタンフォード大学で実際に普通の学生たちを用いて行われた実験だ。

11人が看守で、10人が囚人として行われた。

目的は、ごく普通の人でも、役割を与えられるとその役割にあわせて演じ、

行動様式を変えてしまうという仮説への検証である。

 


この実験では、実際に囚人には囚人と自身を思い込ませるために、
看守には看守と思い込ませるために、
リアルに環境設定がなされた。


たとえば囚人役を、パトカーなどで逮捕し、指紋を採取し、下着をはかせず、薄手の囚人服を着せるなどしたのだ。


近年、この実験の信憑性が問われる証拠などが見つかっており、実験結果は必ずしも評価されるものではない。


しかしこの実験により、看守は囚人を虐待するようになり、
囚人は囚人らしくふるまうようになってしまった。
囚人のなかには実際に錯乱し、精神的に追い詰められる者も居た。


実験は大混乱に陥り、6日で中止された。

これは実験であり、演技である、と看守役も囚人役もどちらも認識していたが、
それでも尚、役割にしたがって人間性を変えたのである。


人間の心、人格は、粘土のようなものなのである。

 


こういった事例は、超・負のエネルギーを出しており、

このような記事ではあまり紹介するべきではないのだが、

あえて、意図が伝わりやすくするように、インパクトのある事例を出してみた。

 

 

これらは「役割演技」とも呼ばれ、よい方へも活用されている。

企業などや教育の場で、よりスムーズに対応できるために行われているのが、
ロール・プレイングと呼ばれる訓練法だ。

 

フライングシュミレーターなどで、パイロットが訓練するような事例がある。

 

役割などを疑似体験をさせることによって、現実の対応をより迅速にさせるのだ。

 

何度も繰り返し演じさせたり、集団で役割を持って演じさせたりすることで、
仕事や対応などが円滑に行えるようになる。

 

スチュワーデス(死語)がスチュワーデスらしくふるまうのも、

教師が教師らしくふるまうのも、

牧師が牧師らしく、

一流人が一流人らしく、

母親が母親らしくふるまうのも、

父親が(以下同文)。

 

 


人間というものは、その都度都度で、役割を演じる生き物なのである。

 

 

何が言いたいのかというと、

このように、自分自身というものは「自分がこうである」という思い込みからできている。


あなたはダメな人間だから、ダメにふるまうのではない。


自己嫌悪に落ちいり、自分はだめだと思い込んでいるから、


ダメなようにふるまうのだ。

 


私自身、家庭のために仕事を長期間休んでいる時と、

実際、職についたときの自分の精神的な変化を知っているので、

これはこの通りだ、といたいほどわかる。

 


人間は、リアルに環境を設定されて、その役割を演じさせられると、


それがあたかも自分自身のように思い込み、


そのように行動し、


そのような感性を持ち、


そのような感情を持つのである。

 


だから、自分はダメだ、と思うあなたは、

そう思い込んでいるだけで、

 真実の姿ではないのだ

 

 

 


ふとしたきっかけ。
少しずつの訓練。
自分がやっていける、という小さな自信。

 

それらを持つ場面を体験するにつれ、
とたんにあなたは、「やり手のあなた」になる。

 

 


人間社会というものは、その人が自分に自信を持っている、かどうかで結構評価される。
もうわかっているとは思うが、思ったほど学歴社会ではない。


社長をやっていたり、数億の年商を弾き出しているのは、高卒や中卒の人たちだった。


そういう現実を、私はこの目で見てきた。

 

 

自分のなかに、培ってきた乗り越えていける、という自信があるだけでよい。

他者はそれを確実に見抜く。

 

わたり歩いていける。

そういうものなのだ。

 

 

ただし自分というものは騙せないから、

自分のなかに、自信を培わなければならない。

ここがどうすればいいか、わからなくなるところだろう。

 

 

大それたことなどしなくてもよい。
大それたことをして何らかを得ようとすると、
とたんに扁桃体が不安を感じ、苦しみだす。

 

大それたことで喝采を浴びるのは、他者からの評価を求めているからだ。
他者の評価を求めるための行動は、別に今じゃなくてよい。
この目的のために行わなくてもいいのだ。

 

 


あなたのなかで、小さなことを積み重ねていく。

 

あなたが不安に対処するという目的を持ち、

行動し、

達成させるのだ。

 

人間関係の不安や苦しさを、

かすかであっても自分なりに気にしないようにしたり、

 

不安を感じてもその波が過ぎ去ったことを、

ちゃんと自分で評価し、報奨を与えていれば、

必ず大きな自信に繋がっていく。

 

 

それを、たまにでもいいので、続けていくのだ。

 

 

そうすると、苦しいことを乗り越えたというゆるぎのない基礎となる自信が形成されていく。

 

 

 

ちなみにスタンフォード監獄実験は、

悪魔のように残酷でもろい人間性を浮き彫りにする胸クソのわるい実験だが、
これを逆方向に応用したものがある。

 

少年犯罪を減らすために、
その少年が善行を行ったら、映画鑑賞などの無料チケットなどを与えるなど報奨を与えたり、
社会的に評価するなど、本人の達成力を認め、自尊心を満たしてやるのだ。


結果として実際に再犯率も減り、人間性も良い方へ変容した結果がデータとして残っている。

 

 

 

” 「スタンフォード監獄実験」の逆は実行できるか” という記事を参考にしてほしい(以下URL参考のこと)。

 http://www.dhbr.net/articles/-/2578


ここでも、「小さな成功を称える」ことの効果について記されている。

 

 


小さな成功やあなたにとっての小さな克服の積み重ねが、

 

実は他者から喝采を浴び、評価されるよりもっとずっと、

 

大きな威力を持つことを理解してほしい。

 

マグナム級の威力を持つのだ。

 

 

 

 

それは、ゆるぎのない真の強さと自信をあなたのなかに育てていく。

 

 

あなたは素晴らしい人間なのだ。

何度でも云う。

 

 

 

 


あなたは素晴らしい人間なのだ。

 

 

 

 

どうか思い込まないでほしい。

 

 


私のこの言葉は、根拠がないと思っていますか?