passyoo(パッショ)の日記

不安、うつ、抗うつ剤を克服した経験をつづったサイトです

不安に耐える力は、単なる”技術”である(抗うつ剤なしに不安を解消する方法13ー1)

 

自分の扁桃体から生じる恐怖や不安などをコントロールする技術。

 

身に付けられるようになると、
他者の扁桃体の動きを推察し、
他者にある程度思うように動いてもらえる力がつく、と前回記事に書いた。

(もちろん悪用はダメ)

 

例をあげると

仕事の条件や中身、

友人とのつきあいなど、

多々な場面において、

 

おたがいにとって、有益で健全な交渉を行わなければならない時、


いつ相手に報奨を与えればよいか、
自分がどういう行動を取ればよいか、わかってくる。

 

相手もこちらの要求に沿って動いてくれることが多くなるのだ。

 

 


○アラジンと魔法のランプが意味するものは?


人間には越えなくてはならない壁がある。
あなたが不安や恐怖を感じるもの、
そこに鍵がある。

 

それを回避してもよいだろうし、乗り越えてもよい。

 

何がベストな選択かは、個々のケースによりけりだと思うが、
まずはターゲットがなにか、自分で把握してみるのである。

 

なんに不安を感じているのか。

何が恐怖を引き起こしているのか。

それについて焦点を当てる。

 

そして脳に、

 

「ではどうすればこの問題を解決できるか?」

 

と必ず問いかけるのである。

 

 


何度も書いているように、


あなたの脳はあなたが思っているよりも、
ずっとすごいのだ。
意識ではたちうちできないほどの、
物凄い能力を持っている。

 


だからこんな問いかけは無意味だし、苦痛だ、と諦めずに、

「どのようにこの問題を解決すればよいか?」

と自分自身に問いかけてほしい。

ミッションを与えてやるのだ。

 


あなたは魔法のランプを持っている。

 

 

それはこの膨大な命を繋げてきた、あなたの肉体にひそむ、

とてつもない能力なのだ。

 

 


アラジンと魔法のランプという物語がある。

あれはおそらく、自分の潜在意識や、把握しきれていない真の能力について、
擬人化して描いているのだと思う。

 

信じられないような進化を遂げて、多用化してきた生命の底力を、
あなたも確実に、携えている。
生命であり、進化によって生まれた人間だからである。

 

 

お願いすれば願いを叶えてくれる、魔法のような存在。

 

あなたはそれを引き出す魔法のランプを持っているのだ。

 


必ず結果が出てくる。

 

 

拙い記事ではあるが、
あなたがこのような内容のブログを探し当てたのも、
あなたの脳の成果なのだ。

 

 


○恐怖を味方につける。


数年前、抗うつ剤を止める、と決めたのは、
非常に苦しいきっかけがあったが、
その生活を続けていると、もっと苦しいしっぺ返しがくることに気づいたからだ。

 


与えられた人生という、尊い宝物。

15年の間、薬でごまかし、

ずっと眠るような生活をし、

人とも交流せず何にもチャレンジもせず、台無しにしてしまったこと。

 

そのしっぺ返しが、ものすごく怖かった。

人生を失ってしまったも同然だ、と感じていたのだ。

 

しかし、人生は続いていく。

 


今にして思えばその不安と恐怖のおかげで、
努力をしたり、模索したりできたのだろうと思う。

 

なんの問題もなければ、

こんな風に明るく生活することはできなかったはずだ。

 


あなたをふりまわす、小悪魔な扁桃体

 

それは「厄介で子供じみた高知能な原始の脳」

 

という認識があるかもしれない。

 

 

しかし、それは間違いである。

 


賢い知能を持つ扁桃体は、

その恐怖や不安によってあなたを揺さぶり、

何らかの行動によって、

解決する道へと誘おうとしているのである。

 


扁桃体は、おそらく時間の観念があまりない。

 

過去のものか、未来のものか、あまり把握できない部位なのだと思う。

 

だから、昔の心の傷をずっと背負っていたり、

 

過去の失敗を現在目の当たりにしている恐怖のように、とらえたりする。

 

 

 

しかし、それだけではないのだ。

 

不安や恐怖という非常に苦しい感情を使って、
あなたの知性や理性を司る大脳辺縁系を、かるがると操り、
あなたをほんとうに進むべき方向へ導いているのだ。

 


そのあまりにも苦しすぎる感情の度合い、大きさ。

 

それがあなたの真の能力であり、

 

あなたの持っているとてつもない力の正体なのだ。

 

 

 

 

恐怖と戦うのではなく、

恐怖から逃げるのでもなく、

恐怖と向き合うのでもなく、

 

どうすればいいか?

 


恐怖を味方につけるのだ。

 


あなたはすでに今、
恐怖を味方につけているのである。

 


乗り越えたほうがよい理由があるはずである。

回避でも克服でもどちらでも良いが、

それをどうにかすることで、あなたに確固たる何かがやってくるのだ。

 


一度、そういう視点で自分を眺めてみよう。

 

 

 

 

○自分の扁桃体をコントロールできる技術力と、他者をコントロールできる力は比例する。


これは私の感覚でしかないのだが、どうもそういう感じがする。


扁桃体から生じるマイナスの感情をコントロールしたり、

報奨を与えるなど、マネジメントする力が増すほど、

外界との交渉がうまくいき、技術力も増し、

収入が増え、評価が高くなり、人間関係も良くなり、

生きるのが楽になってくる。

 

 

もちろん時間的な忙しさや、いらつくことは増えてはくるが、

生きるのが楽しくなってくるのだ。

新しいチャンスもやってくるようになるし、

手助けしてくれる人も増えていく。

 

 


いい意味で、新しい価値に気づくことも、多くなってくる。

 

 

あなたが乗り越えたこと、努力してきたこと、やってきたことは、

 

必ず自分にとって良い力になって、返ってくる。

 

 

決して無駄にはならないし、

 

不安や恐怖を強く感じるから、駄目であるということではない。

 

むしろそれこそが、ものすごい潜在能力を秘めているという証であり、

 

通り抜けたとき、はかりしれない輝きが、あなたにふりそそぐ、

 

ということでもある。

 

 

 

ほんの少しで十分だ。

少しやれたら、もっとやれるようになるからだ。

 

 


あなたは、まばゆい財宝を手にいれる。物質だけではない。


心が満たされる本当に輝いた日々が、あなたを待っている。

 

 

 

 

 

 

不安に耐える力は、単なる”技術”である(抗うつ剤なしに不安を解消する方法12)

 

自分を制すれば、他者を制することができる。

 

 

少々大袈裟かもしれないが、

自分の扁桃体を知りコントロールすることができれば、

他者との関わりにも応用することができる、ということだ。

 

 

(ここで云うコントロールとは、「対立」のことではないので注意)

 

 

 

自分の体験だが、

資格試験のために勉強をしなくてはならなくなった。

 

 

しかし、なかなか取りかかれないし、やってもすぐ気が散る。

非常に捗らない。

 

 

これがなぜなのか、考えてみた。

そして自分の感情と行動の動きを、観察してみた。

 

 

まずなかなか始められない。

始めたいのだがいろいろ誘惑があったり、

先に片付けたい雑用があったりと、スタートすらままならない。

 

 

どうにか初めても、参考書のページをめくろうとすると、

また別のことをやっていたりする。

 

 

 

成功者は、新しい脳(大脳辺縁系)の働きが強く、

失敗しがちな人間は古い脳(扁桃体)の働きが強い人、

という記事をどこかで読んだことがある。

 

 

成功者とか失敗者ということばは語弊があるので、あまり使いたくはないが、

ここではわかりやすくするため、ひとまず用いることとする。

 

 

 

これはつまり、自分の原始的な感情をコントロールすることができれば、

 

いろんなものに対して成果をあげやすくなる、

ということだ。

 

 

あなたが、扁桃体にふりまわされやすかったり、

こつこつ努力しなくてはならないのに、

なぜかやらないで自分に失望したりする原因は、

 

 

 

 

あなたの扁桃体がズバ抜けで賢いから、である、

 

 

 

と考えてみてはどうだろうか。

 

 

 

なにかやらなければならないのに、

サボってしまう時の自分の感情や行動をよく観察してほしい。

 

強く決意しているにも関わらず、非常にたくみに気をそらすのである。

 

また、気をそらすまい、と自分なりに奮闘していても、

何か理由をつけて、優先順位を変えてしまうのである。

 

 

努力することが「苦痛である」と感じ、

苦痛からいかにして逃げるか、というところにポイントが当たっているため、

非常に巧妙に、自分を騙し、その苦痛から逃れようとするのである。

 

 

努力から気をそらそうとするために、

ずば抜けの頭脳でそこから逃れようとする。

 

 

なぜかというと、あなたの扁桃体が、非常に賢いからだ。

 

 

 

大脳辺縁系といった理論や理屈の部位を、

おさえつけて操ってしまうほどに高知脳なのだろう。

 

 

以前にも書いたが、扁桃体は、言語を持たない。

 

だから、自分で自分の真の感情に気づきにくいのである。

 

しかし言語を持たないから、バカということではない。

 

言語を持たないだけだ。

 

ものすごく巧妙に大脳辺縁系を操ってしまうのである。

 

 

そのことにちゃんと注目してみよう。

 

 

 

あなたの潜在的な力はすごいのだ。

扁桃体は原始の脳であっても、バカではない。

 

 

そしてこのことから、云えるのは、

 

相当な知能を持つ扁桃体をコントロールすることができたら、

いろいろなことが可能になる。

爆発的に。

 

 

自分の不安に対処する、という対策のためだけに扁桃体と向き合うのではない。

 

 

自分の内面、感情をつぶさに観察し、

それに対する対処法を大脳辺縁系で生み出したり、

コントロールすることができれば、

他者を制することも可能になっていく。

 

 

 

他者の扁桃体の動きが、手に取るようにわかってくるからだ。

 

 

 

他者にいつ報奨を与えればいいか(誉めることや、笑顔を見せるなど)、

よくわかってくる。

 

 

人間は、報奨に弱い。

ほとんど報奨のために行動しているといってもいいくらいだ。

 

 

いつそれを与えれば、他者と和をもってつきあい、

他者に動いてもらえるのか(悪だくみはダメ)、

わかってくる。

 

 

後々、このずば抜けの知能を持つ、あなたの扁桃体を、

どう扱っていけば、自分の目的に達成しやすくなるかについて、

もう少し具体的に書いていこうと思う。

 

 

あなたが不安を自力で解消するためにやってきたこと、

乗りこえた力は、

ものすごいところへあなたをつれていくのだ。

そのことを、頭の片隅に入れておいてほしい。

 

 

 

やってみて損はないのだ!

 

 

 

 

 

不安に耐える力は、単なる”技術”である(抗うつ剤なしに不安を解消する方法11ー3)

 


悩みすぎても、物事の解決する確率が増えるわけではないのだ。


人のちょっとした表情やしぐさ、言い回しを、私もかなり気にかけるタイプで、タイヘンだ。

 

自信の無さが原因でもあるし、

抗うつ剤を長い間のんでいたことへの後ろめたさが引き金でもある。

 


これについて、私は、


「なるべく悩まないようにした場合、実際、現実がどうなるか」


というのを実践したことがある。

 

 

これまでは悩んで悩んでどうにかならないか、

どうして自分は駄目なのか、

あの人からどう思われているのか、先が不安だ、など、
とにかく悩んできた。

 


けれど現実がそれほどわるくなることもないし、変わることもなかった。

 

では悩まずにいればどうなるか、実験してみよう、と考えたのだ。

 

 


ちょっと前に新しい仕事が入り、
そこの職場で業務をしたことがあった。

 

もう若くないし、過去にも大失敗をした。
そのほかにもいろいろな理由があり、
私は自分の能力について、細心の注意を払わなくてはならない、と考えていた。


ミスは減らし、なるべく有能なところを見せつけなくてはならない、そう考えた。
事情があり、自分の価値をおとしめたくなかったのだ。

 

しかし最初から、新規の職場で、なにもかもうまく行くわけがない。


小さな思い違いや、ミスなどをするたび、職場の人がどう思っているのか、

ものすごく気にした。
ここに私がいるのは彼らにとって迷惑なのではないか、と考えた。

 


職員たちの表情、言い方、それらが冷たく感じた。
ほかの職員もあきれているように感じたし、

そういう言葉らしきものを言ったような気がした。

辛い夜だった。

 


しかし……

 


もう今やド素人ではないのだ。

 

 

 

そんな自覚があった。

 

これまで数年かけて積み上げてきた実績は無駄ではない、そういう自負があった(別に自慢ではなく)。

 

さらに、あのもっとも辛い状態、
抗うつ剤をやめた直後で、あがいてもがき苦しんだこと。
地獄の底を味わった経験こそが、役に立った。

 

「あれ以上の苦しみはそうないだろう。あの状態からどうにかここまで回復したのだから、
またきっとどうにかやっていけるだろう」

 

そう考えたのだ。

 

 

そこで、どうすればいいか方策を練った。

 

「今回は、なるべく悩まないでみよう。そうして明日の現実がどうなるか、実験してみよう」

「もしたいして現実が悪くならなければ、これは自分の実績になる。”悩まないでも大丈夫”」

 


そして意地でも悩みから気を逸らした。

 

今回は、「実践して、成果にする」
という目標があった。

 


もし、また似たような状況に直面したとき、


疑心暗鬼と不安で苦しくなっても、


「以前、こうしてみて大丈夫だったから、今回もまた乗り切れるだろう」


と考えれば、楽になるだろう、


そう思ったのだ。

 

 

 

訓練だ。

 


そして翌朝、その職場では、

何事もないようにふつうに振る舞い、ふつうに仕事をした……

 

 


結論は?


 

まったく、何事もなく平穏な状況だった。

 

 

そこの職員たちとは普通に接した。そこそこ楽しくふるまうこともできた。

 

 

評価がどうとか、悩んでも悩まなくても、現実はさほどたいしたことはないのだ。

 

 

 

結論として、

「悩みすぎないでも、現実は大丈夫」

という実践結果を獲得した。

 

 

 


このように、結果を意識して精神状態のコントロールに取りかかると


脳が報奨とみなす。


それにより、不安などのマイナス感情を抑制する力が強くなる。

 

 


これは他者からの評価にふりまわされやすい人間の心理に、有効に使える。

 

他者からの評価すべてに、自分の価値をゆだねていると、
その人はふりまわされ、支配されてしまう。
不安や怒りも大きくなる。

だから、どこかで線を引くのだ。これが鉄則だ。

 

 

相手がどう思おうと、自分はまたどこかでやっていける。


自分の価値は、その人だけの物差しで計れない。

 

 

それが真実なのだ。


幻想ではない。


正真正銘の真実なのだ。

 

 


だから、もし相手の評価にふりまわされそうになり、


評価が芳しくないときに、苦しくなって落ち込んでしまったら、


その時に、もうひとつの価値基準を自分のなかで意識してみよう。

 

 


1相手の価値基準。


2自分の価値基準。

 

 

この二つをエンジンにするのだ。

 

 

 

相手の価値基準をまったく気にしないでいるのは、相当に難しい。

気になるものは気になるのだ。

 

そうであれば、自分が精神力を強めるために、


「今回不安をコントロールするために○○をしてみよう」


と小さな目標を持つのだ。

 


たとえば、上記の私の些末な実践のように、


「今までは真に受けて不安になって苦しんでいたけれど、今回は悩まないでみよう。



結果として、現実が思っているようなわるい状態ではない場合、


それが自分の成果になる。


もう今後はさほど悩まなくても、現実的には大丈夫、という、

 

経験を積むことができる。


苦痛もコントロールすることができるだろう

 

 

という風に。。。

 

ほんとうに小さなことでも構わない。


「この人には笑顔で挨拶してみよう」
「いろいろ言われても、今回1回だけは気にしないでみよう」
「○○さんに、話しかけてみよう」
「気になるときに、”私は大丈夫”と何回も心で唱えてみよう」

等々。

 


できたときには、必ず、できたことを強く意識し、


自分の好きなものを食べるとか、好きな音楽を聞くなど、自身に報奨を与えよう。


やった、できた!と喜ぶだけでも十分効果が高まる。


そうして海馬によい記憶を叩き込もう。


よい結果を叩き込むのだ。

 

 

 


そうすればもう、どこへいっても、あなたのなかには、
あなたが培ってきた真の力が、息づくようになる。
まわりの人にふりまわされることがあったとしても、
そこでエンジンを切り替え、自分の力を見れば、

世界が変わる。

 


自分はこうすれば、
自分自身を評価できる。成長できる。

少しであっても昨日より強くなれた。

自分のなかに価値基準を作り、チャレンジし達成を味わうのだ。

 

 

そうすることで、小さくても確固たる、揺るぎ無い自信が育っていく。

 

それは確実に成長していく。

 

自分の血肉に蓄えた力だからだ。

 

人がどう思おうと、関係ない。

 

その力は自分のなかにあるのだ。

 

 


そうしてあなたは強くなれる。


少しずつ少しずつ、真の強靭さを身に付けていく。

 

 

不安に耐える力は、単なる”技術”である(抗うつ剤なしに不安を解消する方法11ー2)

更新遅くなって申し訳ありませんm(_ _)m

 

 

他者の評価が気になるのは、体質といっていいくらい、

訓練しても、気になるものは気になるのである。

 

 

しかし気になったって別にいい。

そこから、

対処法を駆使していけばいいのだ。

大丈夫。

苦痛はかなり減っていく。

 

 

 

前回の記事で、

他者が自分に何を感じているか、正確には検証のしようがないので、

「無」と考えてよい、と書いた。

 

こう書いても、やっぱりその時々の状況次第で気になるのがニンゲンだ。

 

 

しかし、だ。

気になるか、気にならないか、ではなく、

どれくらい気になるか、というところに焦点を当ててみよう。

 

 

「どうせ、検証してもわからないのだから、、、」

 

と考えると、

約20パーセントくらいは、気になっていたりその考えに固執している時間が減るのではないだろうか?

個人差はあるが、数値は減るはずである。

 

 

つまり、

たった20パーセントではあるものの、楽になっていることは事実だ。

そこを、しっかり自覚し、成功体験として、海馬に叩き込もう。

「以前より減っている。これはすごいことだ」と。

 

 

そうしていくと、「悩んだり考えたりする時間が短くてもよい」

ということを体感するようになる。

 

それを積み重ねていけばしだいしだいに、

 

「あんまり悩んでもしゃーないな」

ということが、わかってくる。

 

 

もちろん悩まなかったからといって、

現状になにか特別な変化を与えることはできない。

相手が自分のせいで困っているかもしれないし、困っていないかもしれない。

 

しかし、そのことと、

 

自分が「相手は私のことをいやな人間だと考えているのではないか」

 

と悩むことは、連動しないのだ。

 

 

 

つまり、結果や現実がどうであれ、

悩みすぎてあげても、

効果はないのだ。

 

 

現実がわるくても、またはよくても、

 

”悩みすぎる”ことと、それを打開・解決することとは、比例しない。

 

 

悩むよりは、

「ではどうしたらよいのか」と具体的に検証し、

自分の行動をどうしていくかなどの方法を考えたほうがよい。

 

 

あなたはだめな人間でもないし、失敗したからといって価値がなくなるわけでもない。

 

あなたは素晴らしい人間だし、素晴らしい人間であってもふつうに失敗はする。

だめな面だって誰にでも必ずある。

あなたの価値とそれらのことは、何の関係もない。

 

 

 

次回につづくが、

さらりと少々次回のポイントを書くと、

 

他者の価値基準が気になるのは、仕方がない。

それならそれでよい。

ではそのことによって生じる苦痛をどうするか?

 

  ↓

 

他者の価値基準を気にかけるいっぽうで、

これまであまり焦点をあてなかった自分の価値基準にも注目してみよう。

 

 

「一方がうまくいかなくても、

こっちのエンジンを使えばいい」

 

というふうに、

ハイブリッドで行くのだ。

 

 

<つづく>

 

 

 

不安に耐える力は、単なる”技術”である(抗うつ剤なしに不安を解消する方法11)


他者の評価をどうしても気にしてしまう。

 

そんな苦しみのせいで人は往々にして、


辛さを味わう。

 

 


「あの人はあんな表情をしたが、私のやり方がまずかったのだろうか」

「欠点を見抜かれて、きらわれてしまったのだろうか」

「○○を断られてしまった。私が○○だったからか」(←下ネタではない)

 

私も腐るほどある。
今でも、毎日、身近な他者からの評価を気にし、
気分を上下させている。

 


誰かの態度や、言葉などが原因で、
自分は価値がないのだと考え、落ち込んでしまう。

 

 

 

人とは違う状況、選択、能力についての、劣等感。


・自分がダメな人間だと思われ、
 毎日、ふとした瞬間にそれを自覚し、苦しい。


・後悔や不安や自己嫌悪にさいなまれている。

 

 

 

そういった苦しみには、


どう対応すればいいのか?

 

 


○他者からの評価を気にする理由は?

 


他者からの評価を得たいのは、自身の承認欲求を満たしたいからである。

 


これは別に特異な欲求ではなく、

自分の存在が価値のあるものでありたい、と誰もが思う、

メジャーで根本的なもの。

 

 

「自分という者を、他者から認めてもらいたい。劣っているとは思われたくない」

と感じるのは、

脳が生存する確率を高めるために、

ひとまず尺度を外界に求めたのが理由であろう。

 

 

しかし、現在では一般的に食料は太古より簡単に手に入るため、

生存云々については、あまり危惧されなくなってきた。

 


だから現実として、

「他者からの評価が高いか低い」は「生存率に直結しない」

のである。

 

 

ではなぜ、他者からの評価を気にするのか?

 


自分のなかで、

自身の存在価値=他者からの評価

である、と錯覚してしまっているからだ。

 

 


○他者の評価の正体は?

 

結論から書くと、

「無」

だと解釈しましょう。

 


「無いものに等しい」
「紙人形」
「永遠に解けない謎」

だ。

 

他者の反応や表情などで、右往左往する。
先がこわくなったり、不安になったり、羞恥心がこみあげ、苦しくなる。

 

なぜかというと、ほっとくと脳は、勘違いをしたまま、思考してしまうのである。
間違った理論のまま突っ走り、感情を引き起こし、行動を制限してしまいがちなのだ。

 


だからここで自覚が必要なのだ。

 


「猛獣」と「猛獣使い」を思い出してほしい。

自分に言い聞かせるのだ。

 

 


他者の評価が「無」ってなに?
ということを説明すると、


他者が本当は何を考えてどんな感情になったか、
あなたは百パーセント正確に言い当てられるだろうか?
または、
「百パーセント正確に言葉で説明してくれ」とその人に、お願いしに行けるだろうか。

 

 

non(否)

 

 


である。

 

他者が何を考え、どういう感情になったか、
あなたが生きている間も、未来においても、誰にも完璧に証明できない。

 


たとえば、
自分自身が、二週間前の○時○分に何をどう考え、どんな感情になっているか、
あなたは百パーセント正確に覚えているだろうか。

 


あなた自身が誰かに対して、または何かに対して、

ある感情を抱いたとしよう。
しかしその感情はいつまでも同じではないし、
自分がどういう感情なのか、どうしたいのか、

自分でも説明のつかないことも結構多い。

 

 

そんな風に、感情というものは、つかみどころがない代物で、

これを軸に「価値」を設定してしまうと、

非常に厄介な状態になりかねない。

 

 

○他者の評価を自分のすべての軸にするのは危険

 


一例だが、
エリートコースを歩み、がむしゃらにやってきて、
人がうらやむ日本のトップの○○役職などについた人がいる。

 

その人はその上からの評価と報奨を求めるあまり、
公の場で平然とウソをついたり、法律を犯したり、人を傷つけることや害を与えることを、してしまったとする。

 

どんなに素晴らしい地位にいても、
大多数の人から非難され、苦痛を味わい、隠れて生きなくてはならなくなる。
この先もつらい人生が待っている。

 

 

こんな状態が、真に価値のある状態だろうか?

 

 

果たしてあなたはその人に、なりたいだろうか?

 

 

 

 

 

<長くなったので次回につづく>

 

 

 

 

 

 

不安に耐える力は、単なる”技術”である(抗うつ剤なしに不安を解消する方法10)

 

今回は、あまりにも不安で苦しい時に、

 

短時間で不安を解消する方法について、

 

ひとつの例を書いていこうと思う。

 

 

不安と恐怖は似ているが、異なるところがある。

 

 

○不安は対象がぼやけており、

 

○恐怖は対象が割とはっきりしている。

 

 

 

いろんな対応策について知り、

コツコツやってみてはいるものの、

制御の力を培うにはある程度、時間が必要になる。

 

 

なぜかというと、

恐怖を消失させるためには、記憶を消すのではなく、

記憶の上塗りが有効とされるからだ。

この点、どうしても時間が必要になってくる。

 

 

 

恐怖のメカニズムとは、

一度なにかの出来事によって刻まれたひどい記憶が、

不安や恐怖の感情を引き起こすために起きる。

 

 

記憶は海馬というところに、保存されている。

 

 

そこで、不安と恐怖を解消する有効な手段としては、

この海馬に、良い情報や良い記憶をどんどん上塗りしていく。

 

 

 

以前、「不安に耐える力~」の記事でも紹介した。

 

扁桃体という猛獣を、

大脳新皮質という猛獣使いが

訓練していく方法が、「良い記憶の上塗り」にあたる。

 

 

 

「○○をしたから、自分は不安を解消することができた」

 

など、不安が解消できた方法をメモに取ることは、

”メモを取る”という行為が、

より海馬という装置に記憶を刷り込みやすくするからだ。

そのため、効果が高くなる。

 

 

メモにとらなくても、

自分で「今は不安が落ち着いた。このような時間が訪れるから大丈夫」と自覚するだけで、

海馬に良い記憶と情報が上塗りされる。

 

 

この積み重ねには時間がかかるがたしかな力が確実についていく。

なぜかとうと、脳が記憶をし、記憶を書き換える装置であるからだ。

 

特別な人間ができるのではなく、誰でも必ず効果を見込める方法である。

 

 

ただし、この訓練には時間が必要になってくるので、

どうにも苦しくて仕方ないときには早くなんとかしたい、と思うのが人情である。

 

そこを和らげるのが薬といってしまえばそれまでだが、

根本的な解決のために、自身の脳に力を培いたい。

 

 

ではとっさの時に、どうしたらいいのか、

どうにか不安と恐怖を早く落ち着かせたい時には、どうすればいいか。

 

 

 

その時は……

 

 

 

遊園地に行くのである。

 

 

 

 

は?(°Д°)

 

 

……と拍子抜けした人は、

 

ド素人である。

 

 

にっちもさっちもいかなくて早く不安をおさめたい時、

これはひとつの有効な手段になる。

 

 

 

以下に手順を示す。

 

1→ジャージに着替える。

2→遊園地に行く。

3→かなり怖いジェットコースターなどのアトラクション系に乗る。

4→アトラクションから生還した時の気持ちを、しっかり味わう。

 

これだけである。

 

 

まず遊園地に行くこと自体おっくうだ、

 

 

というあなたの気持ちは痛いほどわかる。

 

 

 

しかしジャージでもいいから部屋着から着替えて、

 

とにかく遊園地に行ってみる。

 

 

 

そして恐怖心をなるべく強くかきたてるアトラクションに乗ってみる。

 

例えば、数十メートルの高度までちゃちい椅子ひとつに座って登り、

ぐるぐる回転するやつなど、

超おすすめだ。

 

 

生々しい、「死」に近い恐怖を感じるからだ。

 

 

そのリアルな恐怖が、不安解消に必要なのだ。

つまり、

 

1>不安は、対象がぼんやりしていて、

  恐怖は対象がはっきりしている。

 

2>海馬は記憶を上塗りする。

 

 

これらを利用するのだ。

 

 

 

新らしく対象のはっきりした恐怖を、あえて感じさせてやる。

アトラクションだから、数分くらいでその明確な恐怖は必ず終わる。

 

 

すると、

アトラクションに乗るまえの、不安にもやもやとしたあの苦痛が、

アトラクションが終わり、無事に地上に戻ってきた時に軽快しているのを、

確実に感じるだろう。

 

 

 

そこですかさず、自分にインプットするのだ(←※ここが超重要)

 

「さっきまでの不安が一時的かもしれないけれど、減っている。消えている」

と。

 

 

そしてまたインプットする。

 

「こうしてあの不安は必ず軽減するものであるから、次に不安になったときは、

このときのことを思いだそう」

と。

 

 

これで記憶が確実に、上塗りされる。

そして不安を解消するためのあなたの脳の機能が強化される。

 

 

どうしても苦しくて、

不安から逃れたくて仕方ないときがあれば、

この手っ取り早い方法をぜひぜひ試してほしい。

 

 

そして、恐怖系アトラクションから実際生還したときの、

自分のなかの感情をよく味わってほしい。

 

 

 

あなたが予想していたよりもはるかに、

 

それまでの不安と苦痛が、

 

うやむやになっている。

 

とにかく、何故かうやむやになっているのだ

 

 

 

予想を越える脳の生体反応なのだ。

 

しかし誰もが持っている機能なのだ。

 

 

 

めんどくさくても、

苦しいよりましな時には、

絶対に絶対に、試してほしい。

 

 

 

 

 

 

 

不安に耐える力は、単なる”技術”である(抗うつ剤なしに不安を解消する方法9)

 

 

扁桃体の原始的な不安を訓練するには、

大脳新皮質の力を使う、と以前記事に書いた。

 

 

猛獣と猛獣使いのように。

 

papaissyoo.hatenablog.com

 

 

今回は、これに関する具体的な手法について、

もう少し書いていこうと思う。

 

 

○情報のフィルター機能、脳幹網様体賦活系(RAS)を有効に使おう

 

 

脳幹網様体賦活系(RAS)とは、わかりやすく言うと、

脳にある情報のフィルター機能である。

 

たとえば、あなたに好きな人にできたとする。

その好きな人のことが気になり、いつも乗っている車種を、偶然知ったとする。

 

あなたが道を車で走っている時、

その好きな人がどこかに居ないか、車ですれ違わないか、無意識に探している。

 

そうすると、なぜか同じ車種の車をやたらに見るようになる。

 

 

これは、RASが要る情報と、要らない情報をフィルターにかけているからだ。

 

 

好きな人ができ、何度もその人のことを繰り返し考えたりするうち、

脳はその人にまつわる情報を集めようとする。

 

そしてその人の車種に関する情報に、

注意を向けるようになる。

その結果、やたらに好きな人の車と同じ車種が目に入るようになる。

 

 

人間は情報を取捨択一している。

すべて目に入っているのにも関わらず、興味がないと認識しない。

 

 

このように、情報のフィルターの役割をしているのが、RASである。

 

 

 

ストレスや不安の体験を重ねたせいで

RASが、自分のマイナスの情報を重に拾ってきてしまう。

 

自分の不安な状態や、こんな自分じゃだめだ、

という自身の一面の情報を、主に拾ってきてしまうのである。

 

 ↓

その結果、また自己嫌悪に陥る。

 ↓

不安になってしまう。

 

のループが続いている。

 

 

 

○良い時、不安を解消できたときの情報も、RASに拾ってもらう

 

 

そこで、以前記事に書いた、

 

「不安が収まった時を強く意識する」

 

「またはその方法と状態をメモなどに残しておく」

 

の効果についてこのRASの働きの観点から、みてみよう。

 

 

脳は繰り返しに弱い。

 

 

これも以前書いたが、

「困ったことは起こらない」とか、

「すべてよくなる」「私は大丈夫」

など不安な時にも、落ち着いている時にも、

心のなかで、

何度も何度も言い聞かせるようにすると、

必ず効果が出てくる。

 

 

 

脳は環境や変化について、必ず一度疑う。

抵抗する。

 

それを、

繰り返し脳(古い脳の部分)に言い聞かせることで、

ガードを取り外していくのである。

 

 

 

 

それによってRASが働き、

良いベクトルの情報が収集される。

 

 

繰り返しの効果はいろんなところで、人類が用いてきた。

 

勉強や言葉、

よくも悪くも宗教、

お札やコインに価値があるという概念、

善悪の判断基準など。

 

繰り返し教わることで、

脳はそれをある時からすんなり受け入れ、

手足のように活用するようになる。

 

繰り返しの力は、

絶大である(よくもわるくも)。

 

 

そのように、繰り返し、

 

「不安な時があったけれど、今は落ち着いた」

「○○をしたら不安が減った」

「自然に不安が減った」

 

と安定している自分の姿を、

脳に教え込むのである。

 

 

 

すると、今まで不安の材料や、

自己嫌悪に陥る自分の欠点などに重きをおいていた自分について、

しだいに、

不安ではない時もある、

不安を解消することが自力でできる、

自分には長所もちゃんとある、

 

理解できるようになる。

認識が変化していく。

 

 

 

 

 

RASが、自分に関する「良い情報を」を、

拾い集めてきてくれるようになる。

 

 

最初はあまり効果がないように思われていても、

やがて次第にその情報を集めることで、

あなたは不安を解消する自分の力に納得することができ、

自分を信じることが、だんだんできるようになっていく。

 

 

 

すると、バイアス(偏り)があった自分自身や、

自分の心理状態への解釈が、

しだいに良いほうへ傾いていき、

バランスがとれていく。

 

 

 

 

○RASに指令を出す

 

 

ちょくちょく記事のなかで書いているが、

 

脳に指令を与えると、脳は目的達成のために必ず動き始める。

 

これは、なぜか。

 

指令を受けたRASが、そのフィルター機能により、

あまたある情報のなかから、

目的達成のために、必要な情報を集め始めるからだ。

 

それによって行動も変化する。

 

 

 

・不安になる自分について、

どうすればいいのか?

 

・どうやって抗うつ剤をやめればよいのか?

 

 

など、

脳に問題提起をしてやる。

 

 

それこそ、語りかけるように、

どうやって?

と聞くのである。

 

 

 

するとRASは指令を受けて、

必ず情報を集めるようになる。

 

 

不安を解消する力のある自分の姿に注視し、

不安解消の方法を、拾ってきてくれるのである。

 

 

こういった自分への自信と信頼が、

あらゆる問題の解決、

または仕事、日常等々の目的達成への力を、

よりパワフルなものにする。

 

 

すると行動が変わっていく。

自分でもびっくりするくらい、

新しく変化する。

 

 

 

 

 

 

おそらく、あなたは自分でも気づかないうちに、

脳に指令出している。

 

 

それによってあなたのRASが反応し、

 

現に、こういったページに辿り着いた。

 

 

 もう動き出している!