passyoo(パッショ)の日記

不安、うつ、抗うつ剤を克服した経験をつづったサイトです

不安に耐える力は、単なる”技術”である(抗うつ剤なしに不安を解消する方法3)

 

 前回の記事で、”かもしれない認知療法”について書いた。

 

papaissyoo.hatenablog.com

 

今回は、この”かもしれない”の効果について少し書いていこうと思う。

 

 

○不安な時は、脳が「思い込み」をしている時

 

先行きについて考えた時、思わず不安になることもあるかと思う。

 

先行きだけに限らず、なにがしかの不安がもやもやと続いている時は、

大抵、脳は「思い込み」をしている。

 

こうなったらどうしよう、と言語上は思考しているが、

その「こうなったら」の部分が、

本当は「こうなりそうだから」「こうなるにちがいない」

と思い込んでいるのである。

「こうなるにちがいない」から不安だ、と思っているのである。

 

 

そのように苦しくなった時には、

不安の情動にのまれているため、

大脳新皮質のチェック機能が働いていない。

 

それなので、もやもやとした不安を感じたときは、

 

→私はいま、そうなると思い込んでしまっている。

だから不安を感じているのだ。

 

 

と心のなかで自分に伝えてみよう。

 

 

高い確率でこうだろう、とか、

ふつう世間ではこう言われている、

などの根拠が自分の中にあるのかもしれないが、

いい意味で、あなたの情報が世界のすべてではない。

 

いろんな人にきけば、それこそ、いろんなケースやパターンがあるということに気づくはずであるし、

実際そうなのである。

本当に無限といっていいほど、いろんなケースがあるのである。

 

この多様性が、人間社会を図太く支えている骨子なのだから。

 

 

もやもやとしたりぐるぐるマイナス思考にはまったり、

絶望感を感じてしまう時には、

思い出してほしい。

 

「今、私の扁桃体は、悲観的な状態になると思い込んでいる。だから苦しいのだ」

 

と。

すると、少し気分が和らぐと思う。

 

その状態が絶対起こるとは限らないことを、本当はあなたは知っている。

 

 

 

○”かもしれない認知療法”の「かもしれない」効果について。

 

ポジティブシンキングをすることは重要だが、

なぜか「絶対いい方向に変わる」「絶対将来○○となる」

と無理矢理刷り込もうとすると、

かえって疲れたり、不安になったりする。

 

 

なぜそれよりも、

多少ファジーな「かもしれない」と唱えたほうが、

不安が減る効果が高いのか。

 

 

私は無宗教だが、聖書には、祈る時の方法として、

「奥まったあなたの部屋に入り、隠れたところにいる神に祈りなさい」

と書かれている。

 

このことばの神学的な解釈はさておき、

このように表現されているところに理由がある。

 

 

「奥まった部屋」「隠れたところにいる神」とは、

潜在意識のようなものではないか、と云われている。

 

 

自分の願いや祈りを叶えたいとき、

このように、そっとひそかに刷りこむように祈ると叶いやすくなる、

という方法を聖書はといているのだと私は思う。

 

 

「絶対○○になる!」と、

自分に無理に楽天的なことを言い聞かせようと、

脳は必ずいちど疑うのである。

 

それを盲信することによるリスクに着目し、

それにたいして警鐘してしまうのである。

油断してはダメだぞ、という風に。

 

 

これは、ホメオスタシスの働きによる。

ホメオスタシスとは、リスクを避けてその状態を維持しようとする働きである。

変化に対する抵抗である。

つまりリスクが怖いのである。

 

 

変化するためには、

当人がやらなければならないこと、乗り越えなければならないことが生じてくる。

これを意外にすんなりできるようにする機能が、

「かくれたところの神に祈る」

である。

 

 

「未来は案外、わくわくするものになるかもしれない」

 

「この年で仕事で成功するのは到底無理かと思っていたけれど、意外にいけるかもしれない」

 

「案外、簡単によくなるかもしれない」

 

 

「もうだめだと思っていたけれど、やり直せるかもしれない」

 

等々……

 

 

かもしれないといって、

あえて信憑性へのハードルを低くしてやる。

それにより、わるい方へ遮二無二働いていた論理的思考(思考のブレーキ)が、

外れやすくなるのである。

 

 

 

だから苦しい時、不安を感じてもやもやするときは、

まず思い込んでいると自覚すること。

 

そして真逆のことを「○○かもしれない」などと、

敷居を低くして脳に伝えること。

 

 

このことを、

何度も何度も自分に言い聞かせる。

 

 

 

しばらくすると、

楽観的な未来へのビジョンについて、

「そうなるかもしれないな」と思えてくる。

 

 

 

あなたがこういった記事を読んでいるということは、

 

あなたがいい未来を希求しているということ。

 

その力があるということ。

 

すでにギアはチェンジされているのだ。