passyoo(パッショ)の日記

不安、うつ、抗うつ剤を克服した経験をつづったサイトです

不安に耐える力は、単なる”技術”である(抗うつ剤なしに不安を解消する方法9)

 

 

扁桃体の原始的な不安を訓練するには、

大脳新皮質の力を使う、と以前記事に書いた。

 

 

猛獣と猛獣使いのように。

 

papaissyoo.hatenablog.com

 

 

今回は、これに関する具体的な手法について、

もう少し書いていこうと思う。

 

 

○情報のフィルター機能、脳幹網様体賦活系(RAS)を有効に使おう

 

 

脳幹網様体賦活系(RAS)とは、わかりやすく言うと、

脳にある情報のフィルター機能である。

 

たとえば、あなたに好きな人にできたとする。

その好きな人のことが気になり、いつも乗っている車種を、偶然知ったとする。

 

あなたが道を車で走っている時、

その好きな人がどこかに居ないか、車ですれ違わないか、無意識に探している。

 

そうすると、なぜか同じ車種の車をやたらに見るようになる。

 

 

これは、RASが要る情報と、要らない情報をフィルターにかけているからだ。

 

 

好きな人ができ、何度もその人のことを繰り返し考えたりするうち、

脳はその人にまつわる情報を集めようとする。

 

そしてその人の車種に関する情報に、

注意を向けるようになる。

その結果、やたらに好きな人の車と同じ車種が目に入るようになる。

 

 

人間は情報を取捨択一している。

すべて目に入っているのにも関わらず、興味がないと認識しない。

 

 

このように、情報のフィルターの役割をしているのが、RASである。

 

 

 

ストレスや不安の体験を重ねたせいで

RASが、自分のマイナスの情報を重に拾ってきてしまう。

 

自分の不安な状態や、こんな自分じゃだめだ、

という自身の一面の情報を、主に拾ってきてしまうのである。

 

 ↓

その結果、また自己嫌悪に陥る。

 ↓

不安になってしまう。

 

のループが続いている。

 

 

 

○良い時、不安を解消できたときの情報も、RASに拾ってもらう

 

 

そこで、以前記事に書いた、

 

「不安が収まった時を強く意識する」

 

「またはその方法と状態をメモなどに残しておく」

 

の効果についてこのRASの働きの観点から、みてみよう。

 

 

脳は繰り返しに弱い。

 

 

これも以前書いたが、

「困ったことは起こらない」とか、

「すべてよくなる」「私は大丈夫」

など不安な時にも、落ち着いている時にも、

心のなかで、

何度も何度も言い聞かせるようにすると、

必ず効果が出てくる。

 

 

 

脳は環境や変化について、必ず一度疑う。

抵抗する。

 

それを、

繰り返し脳(古い脳の部分)に言い聞かせることで、

ガードを取り外していくのである。

 

 

 

 

それによってRASが働き、

良いベクトルの情報が収集される。

 

 

繰り返しの効果はいろんなところで、人類が用いてきた。

 

勉強や言葉、

よくも悪くも宗教、

お札やコインに価値があるという概念、

善悪の判断基準など。

 

繰り返し教わることで、

脳はそれをある時からすんなり受け入れ、

手足のように活用するようになる。

 

繰り返しの力は、

絶大である(よくもわるくも)。

 

 

そのように、繰り返し、

 

「不安な時があったけれど、今は落ち着いた」

「○○をしたら不安が減った」

「自然に不安が減った」

 

と安定している自分の姿を、

脳に教え込むのである。

 

 

 

すると、今まで不安の材料や、

自己嫌悪に陥る自分の欠点などに重きをおいていた自分について、

しだいに、

不安ではない時もある、

不安を解消することが自力でできる、

自分には長所もちゃんとある、

 

理解できるようになる。

認識が変化していく。

 

 

 

 

 

RASが、自分に関する「良い情報を」を、

拾い集めてきてくれるようになる。

 

 

最初はあまり効果がないように思われていても、

やがて次第にその情報を集めることで、

あなたは不安を解消する自分の力に納得することができ、

自分を信じることが、だんだんできるようになっていく。

 

 

 

すると、バイアス(偏り)があった自分自身や、

自分の心理状態への解釈が、

しだいに良いほうへ傾いていき、

バランスがとれていく。

 

 

 

 

○RASに指令を出す

 

 

ちょくちょく記事のなかで書いているが、

 

脳に指令を与えると、脳は目的達成のために必ず動き始める。

 

これは、なぜか。

 

指令を受けたRASが、そのフィルター機能により、

あまたある情報のなかから、

目的達成のために、必要な情報を集め始めるからだ。

 

それによって行動も変化する。

 

 

 

・不安になる自分について、

どうすればいいのか?

 

・どうやって抗うつ剤をやめればよいのか?

 

 

など、

脳に問題提起をしてやる。

 

 

それこそ、語りかけるように、

どうやって?

と聞くのである。

 

 

 

するとRASは指令を受けて、

必ず情報を集めるようになる。

 

 

不安を解消する力のある自分の姿に注視し、

不安解消の方法を、拾ってきてくれるのである。

 

 

こういった自分への自信と信頼が、

あらゆる問題の解決、

または仕事、日常等々の目的達成への力を、

よりパワフルなものにする。

 

 

すると行動が変わっていく。

自分でもびっくりするくらい、

新しく変化する。

 

 

 

 

 

 

おそらく、あなたは自分でも気づかないうちに、

脳に指令出している。

 

 

それによってあなたのRASが反応し、

 

現に、こういったページに辿り着いた。

 

 

 もう動き出している!