passyoo(パッショ)の日記

不安、うつ、抗うつ剤を克服した経験をつづったサイトです

私が抗うつ剤を止めていった過程 その2

どんなときに不安が和らいだか、不安が和らいだ時間がちゃんとあるのだ、と強く意識する

 

 

 

私にとって薬というのは刹那的な安心をもたらしてくれた。

その物質にたよらなくてはならない時期もあったとは思う。

しかし薬は、私の環境や問題をなにも解決しなかった。

 

 

地獄のような苦しみを乗り越えるためには、具体的な行動を起こすことが必要だったのだ。

 

しかし当然自宅で寝たり起きたりの生活だったので、仕事などしていない。

外出する用事もないし、行く場所も社会的役割もない。

 

これこそが、てきめんに辛かった。

 

どうやって生活していくのか?

せっかく親は私を生んで育ててくれたのに、台無しにしてしまったのか?

子供を守っていけるのか?

 

 

じゃあ、仕事の面接に行って履歴書を見てもらって、

と考える。

薬を飲んで寝たり起きたりが十年。

そんなブランクのある人を採用するのか?

採用されたとして、いざ仕事に行って、この状態で仕事をできるのか?

パソコンだって久しくさわっていない。

浦島太郎なのだ。

十年フリーズ(凍結)していたのだ・・・

 

 

社会的に無価値なのでは?

と、ひどい恐怖に襲われた。

 

 

 

 

 

結論から言う。

上記のことは、全部杞憂だった。

 

 

大丈夫。

一歩一歩やっていける。

 

 

 

薬やめたての頃は、いつでもジャージと運動靴を持っていって、

出掛けるとどこでも走った。求人案内の張り紙やら、

健康そうな親子のほがらかな光景を見ていると、

子供が心配で申し訳なくて、苦しくて苦しくて仕方なかった。

 

だから、ヨタヨタだけれどとにかく走るしかなかった。

 

若くないのが幸いで、

身だしなみをテキトーにして走っていても、

誰も不審がらない。

むしろやる気のないボサボサ感が役に立ち、田舎のダサい景色のなかに擬態のように紛れ込むことができた。

 

というか人目を気にして走るような余裕はなくて、

ほんとうに苦しかった。苦痛が大きかった。

 

 

このように、不安が襲ったらこまめに走るようにしていたが、

夜はあまり眠れなかったため、体力的につらくなっていった。

 

そこで試したのが、長風呂だった。

自宅でもいいし、露天風呂などのある人気のない温泉などに、

毎日行った。

 

子供がまだ幼かったので、一緒に遊ぶとかコミュニケーションもきちんととれなかったけど、とにかくつれていって一緒に風呂に入った。

 

子供の様子を見ながら入っていると、だいたい1時間をちょっと過ぎたころに、

ふわっ、

と、

ほんの少し。

 

ほんの少しだが、

身体反応的に、不安が少し減ることがわかった。

 

そのかすかな感触が救いだった。

どうにか、息継ぎのようにその感触を探し、毎日長風呂した。

 

 

当時、風呂には平均二時間ほど入っていた。

 

不安と恐怖は少し減るだけだけど、

「少し減る」ことが、ものすごくありがたかった。

思考も相変わらず爆発的にマイナス向きで私を苦しめたけれど、

長風呂をしてふわりと不安を和らげる物質が脳から出た頃には、

不思議と考え方も、

若干だが変わっていた。

「解決策はないけれど、きっとなにか抜け道はあるだろう。あるかもしれない」

と、ほんの少しの光のような根拠のない楽観を感じた。

 

 

ほかにもいろいろやった。

もっと効果的なやり方も見つけた。

それは、またおいおい書いていこうと思う。

 

 

 

これからも何度でも書くつもりだが、

こつのようなものがあることに気づいた。

今振りかえって何が効果的だったかと考えると、

自分でなにか対策をし、不安が薄まったときに、

そのことを強く自覚することである。

 

 

なぜこの行為が良いのか。

 

それは、

おそらく扁桃体の暴走、もしくは思考の偏りによって生じた不安。

それらを鎮静化させる脳の部位の働きを、

より効果的に強化する。

 

 

 

これから不安がまた訪れるのか、ではなく、

あんなに不安でも、こうして息継ぎのようにいつか鎮静するのだ、

ちゃんと鎮静する時間帯があるのだ

と強く意識する。

 

 

つまり、微小な成功体験を積みかさねていくイメージだ。

 

 

なぜこれが効くか、というと、

脳は報奨に弱い。

(こつこつ)にも弱い。

少しずつだが、必ず効果が出てくるはずだ。

 

 

脳の習性をあなたの知恵でコントロールするのだ。

 

すると、ちゃんと不安をコントロールするの脳の部位の質量が増え、

機能は増強される。

 

 

一朝一夕にはいかないけれど、

ちゃんと効いてくる!

 

 急がなくていい。

 

 

ある程度回復したら、こんどは具体的に前を向いて、

ちょっとずつちょっとずつ現実の状況を変えるよう、

進んでいけるはずだ。

 

 

 

実をいうと私もまだ、道の途中で半人前だ。

今日もかなりの罪悪感でのたうちまわっていた。

旦那に迷惑をかけてしまった。

恥をかかせてしまった。

自分のバカさと傲慢さのせいで。。。

 

まだまだ課題は大きい。

けれど、パソコンすらさわれなかったのに、こうしてブログを書いている。

ほんとうに奇跡のようだ。

 

 

私のような人間でもできるのだから、

あなたなら必ずできるはず。

 

 

あなたはかけがえのない、

素晴らしい人なのだから。

 

 

 

 つづく